色んな角度で蹴ってみる  ~白黒と青赤のある日常~





ユベントスとFC東京を中心とした雑感やら (2012年9月からTwitterをメインに)

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WorldCup Actually vol.10  '06ドイツ編(後編)

時の流れは早いもので、ドイツでのワールドカップ(“Weltmeisterschaft” 以下WM)が閉幕して1ヶ月が過ぎた。

新シーズンをスタートさせているリーグもあれば、中断から開けたリーグもあり、
開幕を控えている国のリーグも選手の移籍等を含め、既に始動している。

サッカー界ってのはホントに休みがないね~(笑) 嬉しい悲鳴だけど、やってる選手スタッフは大変だろ~ね。
毎年チャンピオンズ・リーグ決勝旅行から帰国すると、色んな事にやる気や意欲を下げてしまう俺とは大違い(笑)
まぁ、そんなマイペースな適当路線で、今だからWMを振り返ってみるのもいい。(ブログの即時性を完全無視。笑)
逆にしばらく経ってのあれこれは、ただの熱だけではなく、しっかり自分の中で消化して、印象に残っている事柄だと思うので。

ポルトガルvsメキシコで、ポルトガルGKリカルドが味方のゴール時に披露した歓喜の側転が全くセクシーじゃなかったとか、
オランダvsコートジボワールで、コートジボワール監督アンリ・ミシェルがベンチの屋根を壊してすぐに元通りに直したとか、
フランスvsスペインで、ジズーがゴール決めてスタンドへガッツポースした際の周辺カメラマンは日本人ばっかりだったとか、
そ~ゆ~無駄で要らぬ突っ込み系の印象も交えながら、例によってインタビュアーJT氏との対談シリーズにて、
イケシャ~シャ~と繰り広げてみる。






 ― いや~TATSU、久し振りだね~。すまんねぇ~、すぐにスケジュールの都合がつけられなくて。

「何か忙しそうだね。どうしてたの?」

 ― んなもん決まってるじゃん? 決勝でジズーに頭突きを食らったTATSUも嫌いなクソにも劣る下衆野郎が、
  実際にはどんな言葉でジズーを挑発してたのかを・・・


「あっ、調べに行ってたの?」

 ― いや、最後まで聞いてくれ。どんな言葉でジズーを挑発してたのか、を予想して、
  面白がってブックメーカーの賭けに行ってた。


「わざわざイギリスまで? 馬鹿じゃね~の? んな金あるんだったら過去のインタビュー分からギャラ払え!(笑)
で、コトの真相は実際ど~なの?」

 ― 噂だとテロリスト云々の挑発があったらしいけど、公にすると冗談抜きでクソにも劣る下衆野郎の生命すら危ぶまれる。
  だから家族の侮辱というところで話を落としておいたらしいんだけど、っていう妄想があったとかないとか(笑) 
  専ら賭けの一番人気は、ジズーがディオールのモデルになった事に対する嫉妬から、
  “(糞)何でハゲがモデルになれる?”、“(ジ)ハゲ部分は写されてないけど・・・”、“(糞)俺もモデルやりてぇ!その頭くれ!”、
  “(ジ)だからハゲは関係ない!”、“(糞)いいからよこせ!”、“(ジ)あげられないが見るのと触るのはOKだ!”
  って差し出したら頭突きになっちゃった、まーゆ~ても事故ってのが最も倍率の・・・


「っ~たよ! もういいよ(笑) ホントは某ブログの新たなネタを集めにイタリアに行って、優勝に浮かれてる人々に盗聴器仕掛けて、
俺のユーベを始めとしたカルチョの色んな裏情報を仕入れてきたんでしょ?(笑)」

 ― そうそう。まぁそれはそのうち某ブログでUPされると思うから。
  つかみはもういいかな?(笑)
  さてと。いきなり聞くけど、今回のWMは単純に面白かったかい?


「何か調子狂うつかみだな(苦笑) えぇ~っと、じゃーずばり言うけど、単純に面白くなかった。
あくまで自分の中でだけだけど、魂を揺さぶる試合が少なかったし、名勝負といえる試合は皆無と言っていい。
色々と因縁が残りそうな試合はあったけどね~。だから今回のインタビューは質問次第で相当つまらなくなるよ(笑)」

 ― 正直な話、情報過多で新しい発見も少なければ、レベルもCLには劣ってしまう。
  残るのは各国のアイデンティティと魂なんだろうけど、それすらも希薄だったって事かな?


「該当者にとっては希薄なワケではないけれど、日本が出るようになってからは他国への感情移入は希薄になった。
面白くなかった要因は俺側に大きな原因があると思うけど、それでも86~94年の頃より明らかに落ちてる。
ただ、友人に聞いたけど、WMを観るようになってまだ浅い人は絶対に面白い大会だったはず、と。
TATSUは小学生でマラドーナ、プラティニ、ジーコのいた大会から観ちゃってるから慣れちゃってるんだよ、と。
確かにその通りかな~と思う。実際リアルタイムで70~82年を観てた人はその頃の方が面白かったと思ってるだろうし。
でも俺は、WMだからこそ味わえる国と国との色の違いというか、戦術やテクニックを越えた不確定要素っていうのを
楽しみたかったんだけど。レベル云々の問題じゃなく、02年も含めてもう一度観直したいと思う試合がないんだもん(笑)
優勝経験のない国、例えばメキシコやチェコ、オランダ、スペインなんかの試合は比較的楽しいと感じたよ。
逆に優勝できない理由も判ったりするんだけどさ(笑)」

 ― ある意味残念な、悲しいというか寂しいWMの味わい方をしちゃってるね(笑)
  ただそれが間違っているとも思えない。予想以上に早く姿を消したサッカー先進国のスペインやアルゼンチンの人々は、
  その後のWMを楽しんで観ていたとは考え難いよ。それって世界基準なんじゃないの?


「そんな事に世界基準なんて要らないよ(笑) 生で他国試合を観戦した日本人はTVの俺の10倍は楽しんだはずだし。
でもこればっかりはしょうがないよね。4年に1度の世界最大の祭典だから、それなりに割り切って楽しんで観たよ。
逆に言えば他国に期待することは減って、日本に対する思い入れが強くなっていく。
日本にプロがない時代は俺も海外サッカーばかり観てて、自国のサッカーを変に冷めて、ちと馬鹿にしてたとこがあった。
自分はプロの卵にすらなれてない、部活やサークル・レベルのサッカー少年だったクセにさ(笑)
今にして思うととんでもない偏屈野郎だったよ。でも日本にプロが出来て、盛り上がっていくと共に気持ちの変化があって、
更には海外にサッカーを観に行くようになって、海外生活も経験して、日本人としての誇りというか意識というか、
ますます日本への、そして地元のクラブ・FC東京への気持ちが強くなっていってね。
もちろん観るのもやるのも全てのきっかけとなったユーベへの気持ちは落ちる事は決してないけど。B降格になってもね。
そんな自分とは逆に、衛星放送によって世界サッカーが日本でも気軽に観れるようになってきたから、
日本に存在するプロリーグをスルーして、海外しか興味を示さないファンがやたらと増えた(笑)
なんか盛り上がり方が大いに異なるのが面白いというか不思議(笑) 俺ってやっぱりマイノリティな奴なのかな?(笑)」

 ― 時代の流れ的にやむを得ない部分もあるから良し悪しでは語れないけれど。
  ちょっと話は変わるけど、面白くなかった理由の一つとして大会の軸になりえる存在がなかったのかも。
  この大会はこの選手の大会だったとか、今主流のサッカーはというような明快な要素がなかった。


「ん~、それは90年から無いよ。いや、90年はベッケンバウアーの大会だったな。選手じゃないけど(笑)
近年の例に漏れず誰の大会っていうのはないから、それが面白くない理由ではないけれど・・・。
でもあえて言うならジズーの大会でしょ?(笑) ぶっちゃけMVPはカンナバーロが相応しいと思ってるけど。
個人的に思うのは現代のサッカーってやっぱり監督の力が締める割合って大きい気がする。
イタリアは過去と比べて最もイタリアらしさが無く、完全なるリッピのチームだったし、
ポルトガルにしてもドイツにしても、上位進出国は監督のフィロソフィーが色濃く反映されていた印象が強い。
例外なのはフランスで、あそこはジズー、ビエラ、テュラム、そしてアンリという突出した各ポジションの核となる選手が
独自の判断でプレーで仲間を引っ張っていってる感じがした。チームとしての形ってのが一環してないように思えたからね。
それで決勝戦に進んだのは凄いと思うし、ジズー引退とかシセの直前離脱とか、目に見えないものの影響は決して少なくないよ。
だけど、何て言うんだろう? もはやWMでしか味わえない!と感じるものが減ってきたんだよね~。
比較の対象として間違ってるけど生観戦のFC東京の試合の方が何倍も面白いし、TV観戦のユーベにWMは勝てない。
完全なる俺視点の見方だから同じ意見の人はいないはずだけど、日常では味わえないWMの独特さというものすら、
今大会では堪能する事ができなかった。ピッチ外ではWMならではの交流や楽しみ方があったはずだけどさ。」


 ― じゃあグループ・リーグのインタビューは前にしたから、少し細かく決勝トーナメント以降について話していこうか。
  とにかく得点数が著しく減ったね。


「ノックアウト方式だとリスクの捉え方がまるっきり変わるから当たり前だと思うし、しょうがない事だよ。
より拮抗した実力の者同士の対決になっていくわけだしさ。
でも今大会は不思議なほど早い時間帯での得点が多かった。単に集中力の欠如とはいえない不思議な何かがあった。
でも試合が早々に動いたというよりは、それによって守備の意識が強まって膠着しちゃったというか・・・。」

 ― 優勝したイタリアも早々に得点した事はあったけれど、終了間際の劇的な勝利!というインパクトが強い。
  今大会のイタリアをどう見てる?


「チェーザレ、ゾフ、トラパットーニと82年の優勝にどっぷり浸かったり、影響を受けた監督が展開していた近年のイタリアは、
とにかくつまらなくて、でもそれが一般的にイタリアらしいとされていた。
俺がイタリア“代表”を嫌うのは、面子の割りに省エネで、出来る事を無駄だと考えて排除するところに苛立ってた。
時として高度な戦術もあったけれど、あくまで守備面であって、攻撃のタレントとバリエーションが反比例している気がした。
だから近年イタリアを応援している日本人には違和感を覚えててね。ど~せメディア露出分だろ?と(笑)
しかしリッピは守って前線のタレントに単調に託すようなサッカーではなく、バランスを考えて外からでも中からでも攻撃できる、
ユーベで展開していたようなサッカーを限られた少ない時間しか練習できない代表でも実戦してた。
WMではお約束かのようにネスタが怪我しちゃったけど、カンナバーロやブッフォンの個の力も優れてるし、
オーストラリア戦でのグロッソやウクライナ戦でのザンブロッタのように、微妙な時間帯でもサイドバックがガンガン上がっていって、
結果出しちゃうところなんて評価に値するよね。カブリーニやマルディーニでもあそこまで上がってないよ(笑)
それに怪我明けのトッティを上手くコントロールして起用してたし、イアキンタを投入するタイミングも絶妙だった。
選手の長所を殺すような犠牲的起用はなかったと思うし、アレにもオイシイ思いをさせた(笑)
クラブでも代表でも世界一になった監督って他にいたっけ? とにかくリッピが主役だったイタリア代表という印象だね。
ホントはベンチすら禁煙だけど、優勝後にトロフィーにキスしながら葉巻くわえちゃって写真撮ってるのは無礼講でしょ?(笑)
ダンディなポール・ニューマンって感じじゃん? ユーベ監督としてトヨタカップで来日した時は、日本の靴を脱ぐ文化に戸惑い、
ホテルの駐車場にスリッパで出てきちゃったお茶目な監督なんだけどね(笑)
ビチーニ率いる90年のイタリア代表は好きだったけど、それに似ているチームだったよ。当時ほどタレントが揃ってなくて、
地元で果たせなかった優勝を、スキャンダルに巻き込まれながらドイツの地でやってのけたんだから、賞賛に値するよね。
優勝をペソットに捧げたり、カモラネージの断髪式があったり、イタリアがっていうよりユーベに対する気持ちが湧いてきたよ。
フランスとの決勝戦なんて元所属選手も含めて、双方合わせて10人ものユーベ選手がピッチに立った。
凄い事だと思わない? ユーベって偉大なチームだろ? あっ、イタリアの印象についての質問だったっけか?」

 ― まぁいいよ。聞いても話したくない嫌いな選手がイタリアには複数いるのも知ってるし(笑)
  ではその決勝の相手、フランスの印象は? さっきも言ってたけど、ドメネクというよりも選手の能力で勝ち上がってきた?

 
「正直そう思う。アンリという飛び抜けたFWがいるけど、ジズーとのタイプ的組合わせから、そんなに相性がいいと思わない。
なぜトレゼゲを使わないのか理解できなかったし。トレゼゲとアンリの2トップでジズーをトップ下にってなら判るけど。
結局ジズーとアンリを機能させる手段がドメネクからは見えてこなかった。どっちも外す勇気はなかった。
誰でもそんな勇気は持ち合わせていないか?(笑) 世界のトップに君臨するMFとFWだもんね。
それでもテュラムの守備とビエラ、マケレレのビルドアップが核になって、ジズーの閃きとアンリの個人技を頼りに、
更にはセットプレーの強さで決勝まで勝ち抜いてきた印象が強い。それにリベリーという新星の活躍もあったしね。
リベリーは今大会最大の発見だよ。なんか切り込み隊長的に動いてたよね。ドメネクの縛りの無さが逆に良かったのかも(笑)
大会直前にCL決勝を観戦にフランスへ行った時、リヨン方面を除いてほとんどの雑誌の表紙がリベリーだった。
フランス国民もまたマルセイユで頭角を現したリベリーに期待していたんだろうね。」

 ― リヨンはなぜリベリーじゃなかったの?

「ほら、リヨンのクペが自他共に大活躍してたのに、レギュラーがバルテズに任命されたのが問題になって。
リヨンの街では “Pour qoi, Barthez?”って感じでキャンペーンを実施しているのか、クペばっかりだったよ(笑) 」

 ― フランスは準々決勝はセットプレー、準決勝と決勝はPKのみの得点だった。

「フェリポンとリッピという名将率いるチーム相手に、戦術が定まっていないフランスが流れから得点できないのは無理もない。
それでも勝つってのは選手のポテンシャルと、さっきも言った目に見えない力の大きさなんじゃないかな?
そ~いえば毎試合前に流れる音楽、曲名知らないけれど、あれってプラティニ時代からフランスがロッカールームで
歌ってる曲なんだよ。勝った時、それでドンチャン騒ぎ。少したるんだ肉体のプラティニが裸で踊ってたっけ(笑)
86年と98年のフランス代表のドキュメンタリーで見たから知ってるんだけど。
サンドニに何度もフランス代表の試合を観に行ったけど、よく流れてたな~。今回それも目に見えない力になったかな?(笑)
余談だけど、試合後に“Go West”と“You'll Never Walk Alone”も流してたね。それはそれでいい演出だと思ったよ。」

 ― 触れない訳にはいかないのが決勝戦でのジズーの頭突き。あれについて感想を聞かせて欲しい。

「決勝戦、ジズーの引退試合、相手が挑発やラフプレーの常習犯・・・で、ディオール。それはいいか(笑)
あまりにも強大かつ巨大な影響を及ぼす舞台での出来事だったよね。
色んな側面や様々な要素が絡んでいるかもしれないけれど、あの行為は問答無用で退場でしょう。
決して褒められたものじゃない。報復する事ではなく、もっと別のアプローチがあったんじゃないかな?
そしてジズーならプレーで見返すというか、蹴散らす事が出来たと思うんだよね。
ジズーを責めているワケじゃないけれど、あの退場で俺は一気に試合から気持ちが離れちゃったよ(笑)
俺にとって今までで最もど~でもいいPK合戦だった(笑) テレビに全く釘付けにならないPK合戦だった。
トレゼゲが外したのは白黒者として心配したけど、WMの決勝なのにソファーでトヨタカップのプラティニばりに寝そべった状態で
ケツをポリポリ掻きながら観てたからね(笑) 全く緊張感も緊迫感もないPK戦だった。
全体的にEURO2000決勝のような質の高い試合を期待してたから余計にね~、あんな退場があるとキツイよ。
残念な事だけど、もう起こってしまった事はしょうがない。あれもまたジズーのサッカー人生の一部だよ。」


 ― さて、開催国のドイツの話をしようか。
  大会前は評判が悪くて、クリンスマンも我が道を行くという感じで、ここまでやるとは思われてなかった。
  TATSUの愉快な仲間たちのアンケート結果でも、大会前は誰も注目していないというのが判った。
  それが大いなる変貌を遂げて3位になった。これには驚いたんじゃない?


「驚いたね。ドイツという名前と前回準優勝、ホーム・アドバンテージを考えると、決勝進出して初めて復活というところだろうけど。
1回戦のスウェーデン戦あたりからひょっとしたらという予感が生まれて来た。
結果的に早く先制して緊張をほぐし、でも苦戦もしたという開幕戦の勝ち方が、非常に良かったとも思う。
若い選手が伸び伸びやっていて、経験のある選手が締めるというチームのいい雰囲気が伝わってきた。
大会中にもの凄く成長していったんじゃないかな? 伝統的に評判が悪いドイツはいい結果をだしてるんだけど、
そ~ゆ~のじゃなくて、活躍すべき選手、期待されてる選手が力を発揮できる環境が整っていたんだと思う。
クローゼなんて前回と比べて恐ろしく上手くなってるじゃん? 器用にもなって、ポドルスキーの良さを引き出すプレーもしてた。
ポドルスキーは若さのいい面をガンガン出してドンドン自信付けて行ったし。1トップのシステムで戦うチームが多い中、
ドイツの2トップは目を見張るものがあったよ。ノイビルも彼らしい活躍してたし。観ていてこんなに楽しいドイツって記憶に無い。
堅実さよりも挑戦的なプレーを随所に光らせてたドイツは稀でしょう! 途中投入されるオドンコールのプレーも脅威だった。
脆さがあったのは事実だし、堅実に戦えないがゆえの結果かもしれないけれど、クリンスマンの哲学は浸透してたと思う。
バラックが戦術上バランスを取って、あまり攻撃色を押し出していなかったのは残念だけど。
とにかく俺にとって試合中に様々な可能性を感じさせてくれる、今大会のベストチームだった。」

 ― 大会前、優勝予想に挙げていたポルトガル。ここの戦い方をどう見てた?

「ポルトガルはルイ・コスタ、フィーゴ、パウロ・ソウザ、フェルナンド・コウトらが台頭してきた頃から観てるけれど、
当時と比べて戦い方が確立されてきた感じがする。テクニカルな選手が多くて、攻撃方法も多彩で、
サイドを有効活用しながら繋いで崩せる魅力のあるチームなんだよね。
先の選手はベテランになったり引退したりでフィーゴしか残ってなかったけれど、昨今のポルトガルの基盤を作り上げた。
若い世代がまた台頭してきて、スーパーな選手凸がいる。俺が世界で今最も好きな選手は凸かもな(or ロシツキー)。
足りないものは勝利のメンタリティで、フェリポンを招聘してからEURO2004などでそれが備わってきた。
同じラテン系でもスペインやアルゼンチンより明快な攻撃パターンで、ブラジルよりも守備が整備されている。
そこまで注目されておらず、前回の苦い経験もプラスに作用すると思って優勝予想した。
残念ながらフランスに負けたけれど、期待していた通りの強さを発揮していたんじゃないかな?
バルサでもポルトガルでも王様である凸が、CL決勝まで戦った疲れもあったのか、思った通りの活躍が出来なかったけど。
彼があと少し、実力を発揮していたら優勝出来てたんじゃないかな? もちろん敗因は凸だけじゃないけれど。
どう見てたかと言われると・・・。別に応援していたワケじゃないから、他国と同じ視点でフラットな感情で見てたよ。
オランダ戦での激闘でダーティなイメージが付いてるようだけど、俺はあんまりネガティブな感想は持ってないな。
駆け引きや経験がより身に付いたと思う。C.ロナウドとミゲルのサイド攻撃は迫力あったし、
カルバーリョとメイラのCBコンビは今大会屈指の守備力だったと思うよ。
ただね~、ここはやっぱりFWのパンチ力に欠ける。パウレタは爆発しない事の方が多い(笑)
ポスティガ、シモン、ヴィアナも生粋のストライカーじゃないしね。結局たいして得点する事が出来なかったよね。
ヌーノ・ゴメスをもっと起用して欲しかったんだけど・・・まぁ胸を張れる、妥当な結果じゃないかな。」


 ― そろそろブラジルを語っておく?

「あはは・・・・・」

 ― 何、その笑いは?

「いや~、何か知らないけれどブラジルの負けに対して俺に怒ったように主張してくる人が多くて(笑)
会社でも、美容院でも、行きつけの店でも・・・。俺に言われても返せるよ~な事は何もないよって(笑)
まぁ、あんだけロナウジーニョが騒がれて露出も高かったら、否が応でも過剰な目や高貴な捉え方で見ちゃうよね。
俺も実力をそのまま発揮すれば間違いなく優勝すると思ってたし。
前回は今までで最も期待されてないブラジルで優勝したのに対して、今回は最も期待されてたチーム。
70年や82年の大会前のブラジルの取り上げられ方は知らないけれど、俺の知る限り、前評判が歴代で一番高かった。
でもその割には淡白に負けていった感じがする。
フランス戦でブラジルとして、前回王者として、優勝候補の筆頭として、あがいてる感じしなかったもんな~。
新旧10番の対決、伝説と歴史の目撃者としてロナウジーニョがジズーに引導を渡すとこを見たかった人も多かったと思うけど。
でも、淡々としたブラジルでも、セレソンvsレ・ブルーは俺的には面白かった。
元々戦術的縛りが強くないブラジルと、監督の色が濃くないフランスの対決は、何か微妙にクラシックな匂いが漂ってて、
古き良き時代の名残を感じさせてくれたというか。いい意味でネガティブなものに染まってないというか。
ちょっとこの感覚を説明するのは難しいけれど。」

 ― 何となく判る気がする。機械的な昨今のサッカーでは失われてきているものが、
  その試合では見る事ができた。そしてアートの香りもしてきたって感じかな。


「やや違う気もするけど(苦笑) ただこの試合はまた観たいと思わせたよ。ブラジルがちと・・・だけどさ(笑)
しかしWM史上、ブラジルが内容でもスコアでも完敗だっていうの試合は、これで3つになった。
何度も言ってるからあえて前2つは言わないけど。」

 ― 他で思いで深い国や試合はあるかな?

「イングランドはとても物足りなさを感じたね。怪我人続出で不運だったのは否めないけれど、
持てる力を発揮できた選手を挙げるのは非常に困難。魅力的なメンバーだっただけに残念だよ・・・。
ハーグリーブスとレノンくらいしか印象に残ってない。ジェラードやランパードはこんなもんじゃないでしょ?
アルゼンチンもな~、ドイツと当たったというのはあるけれど、もっと上まで行って欲しかったよ。
タレントが豊富だったし上手く使い分ける事ができれば、更に力を増したと思うけど。でもここはマラドーナかな(笑)
彼が来た試合は負けなしだったけど、ドイツ戦はスタンドにいなかったからね~。何でも彼のSP?が入場拒否をされて、
怒ったマラドーナが“だったら俺も入らねぇ!”っていって帰っちゃったっていう話だからね(笑) 熱いお方だよね~。」

 ― ウクライナは初出場でベスト8! 組合せに恵まれた感があるけれどこの結果は素晴らしい!

「初戦で大敗したのに、よくぞ持ちこたえた! ってウクライナの試合はあまり観てないんだけどね(笑)
でも初戦で大敗したのに勝ち進むってそんなにある事じゃないよ。94年のブルガリアくらいじゃない?
しかもウクライナは初出場だったワケだし、健闘といっていいんじゃないかな?
同じ初出場のガーナも初戦を落としたけど決勝トーナメントに進んだね。
グループリーグの話だけどチェコとの試合は俺の今大会ナンバーワン試合だよ。とにかく熱い試合だった。
スイスは無失点で大会から去るという稀有な事やちゃったし(笑)、スペインは予想に違わぬお約束通りの早期敗退(笑)
メキシコは自分たちのサッカーを貫いて散り、オランダは伝統ある戦い方で未来あるチームとしてドイツを後にした。
日本に勝って勢いに乗ったオーストラリアには正直もっと上に行って欲しかったな。
これからのWM予選を考えると日本にとって脅威だけど、トーナメントでリードした時のヒディンク采配ってのを観てみたかった。
ヒディンクは代表でもクラブでも、いつも追い上げる側でインパクトがあるけれど、イタリアから先制したらどんな戦い方したのか。
それによってオーストラリアとヒディンクを切り離した時に、これから幾度と無く戦うであろうオーストラリアの力ってのが
見えてくるんじゃないかなと思ったしさ。至極個人的な願望だったけど(笑)」


 ― 個人に目を向けるとどう? 特に若い選手にタレントが多かったと思わない?

「若いかど~かはともかく、面白いサイドアタッカーが目立つ大会だった。
C.ロナウド、リベリー、マルーダ、シュバインシュタイガー、オドンコール、レノン、ロッベン、ファンベルシ・・・。
普段はサイドじゃない選手もいるけれど、スピードとテクニックを活かすのがサイドだと効果的だったと言えるかもしれない。
あとは前回のインタビューで言ったけどキーパーが目立ったよね。それに加えてレーマンとカーンの握手は心温まるシーンだった。
決勝のPK後にポストに寄りかかってるバルテズのところにクペが行ったら男を感じたんだけどな(笑)
でもセンターフォワードとセンターバックは人材難だね。」

 ― どこの国も、特に点取り屋はなかなか育ってこないよね。
  さ~て、ダル~くなってきた(ぶっ続けで書き疲れた)から締めようか(笑)


「こっちはのっけのディオール・ネタからダルいよ。後に続かないから(笑)
締めといっても始めに言った通り、引き込まれる試合が少なかったのが残念だよ。
逆に言えば、いくらWMとはいえ他国の試合をTVで観て満足できるような次元じゃなくなってきた。
今まで以上にそんなに熱くなれない自分がいた。
WMはやっぱり世界最大規模の大会で、その価値は決して下がるものではないけれど、
結局は日常のユベントスとFC東京こそが、俺の中の世界だって事。
多分、この先のWMではもっともっとその傾向が強まっていくと思う。
だからこそ、各国の特長や個性、アイデンティティや魂がぶつかり合うようなものにする為に、
日本はより早く自分たちのサッカーというものを確立して、WMの常連に仲間入りしないといけないね。
個性がある国はやっぱり面白いし、それはずーっと先まで強みになっていくからね。
ブラジルみたいに個性的なチームがいると楽しいし、そんな国と違う個性がぶつかるからWMは面白い。
日本がそうなれば絶対にWMは俺にとって熱いものになる。
さぁ、Jリーグだよ!!!」



【06年ドイツ・ワールドカップ セレクション】

■ ベストゲーム
1位 : グループリーグ  ガーナ vs チェコ
       If ~もしも~ そんなシーンが双方に山ほどあるような、試合の分岐点がそこかしこに散りばめられていた、
       非常に見応えのある試合だった。チェコ贔屓だけれど、そのチェコが負けても熱く印象に残る試合だった。
       ガンガン前に出る姿勢、強い精神力、GK同士のファインプレーの応酬。
       日本が絡んでないもので唯一魂を揺さぶられる試合だった。

2位 : 準々決勝  フランス vs ブラジル
       戦術色が益々強くなり、個性が活きにくい近代サッカーの流れの中で、
       そこには型にはまらずに楽しいプレーがあった。もちろんジズーによるところが大きいけれど、
       モダンさを持ち合わせながら、どこか忘れたものを取り戻せたような試合だった。
 
3位 : 準決勝 イタリア vs ドイツ 
       アズーリが地元ドイツを劇的に撃破して決勝進出!!
       長い試合にピリオドを打っただけではなく、どん底に陥れるようなアレの追加点!
       お互い攻めたがゆえのスコアレスドローは観ていて楽しいし、最後にドラマがあるときたら・・・。


■ ベストゴール
1位 : カンビアッソ (グループリーグ アルゼンチンvsセルビア・モンテネグロ)
       俺さ、単純にパスサッカーって好きなんだよね。
       あんだけ繋いで緩急付いた崩しでゴールが生まれりゃさ、選ばないワケにはいかないよ。
       仕上げはカンビアッソだけど、チーム皆で挙げた得点という意味合いが強烈に強い!
       ホントに素晴らしいゴールだった。

2位 : ジダン (決勝 イタリアvsフランス)
       決勝の舞台で、自分の引退と優勝が懸かった試合で、あのファンタスティックなPKを蹴るなんて!?
       しかもGKはブッフォン。PKが偉大なゴールになるのはホントにスーパーな選手のみだね。
       ある意味1位のゴールとは対極にあるかもしれないけど、個性が色濃く表れてるものもまた素晴らしい。

3位 : デコ (グループリーグ ポルトガルvsイラン)
       抑えが効いて、コースを巧みに狙ったアウトフロントのミドルシュート!
       柔らかい足首から鋭い威力のシュートは誰もが蹴れるワケじゃないね。
       凸らしいアーティスティックなゴールだった。

4位 : F.トーレス (グループリーグ スペインvsウクライナ)
       これはほとんどプジョールの得点と言ってもいい。相手の前でボールを奪うところが素晴らしいし、
       その後の攻撃への切り替えも素早い。見方に繋いで最後にヘディングで落としたボールは、
       98年アルゼンチン戦で魅せたオランダのベルカンプのアシスト並み!
       トーレスの思いっきりの良さと抑えの効いたシュートも素晴らしかった!
       
5位 : グロッソ (準決勝 イタリアvsドイツ)
       シュートコースなんてハッキリ言ってなかったに等しい。色んな角度から見てもあの巻きシュート以外で
       ネットを揺らすことなんて出来なかったはず。でもそれをやってのけた。
       あの状況で、あの時間帯で、それもダイレクトで。
       ピルロのアシストも素晴らしかったけれど、完璧かつ劇的なファインゴールだった。


■ ベスト・イレブン
 GK:ツェフ(チェコ)
 DF:ミゲル、メイラ(以上ポルトガル)、カンナバーロ、ザンブロッタ(以上イタリア)
 MF:マニシェ(ポルトガル)、ピルロ(イタリア)、C.ロナウド(ポルトガル)、リベリー、ジダン(以上フランス)
 FW:クローゼ(ドイツ)


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